当院の治療方針

TREATMENT POLICY

早期発見・早期治療を

するために

はじめに

つみれちゃん

もともと動物たちは体調がすぐれないとき本能的に隠そうとします。



そのため実際に目に見えて具合が悪い時はだいぶ病状が悪化していることが多いのです。病気は早期発見・早期治療が大切であることは言うまでも

ありません。では、どうしたら早期に発見ができるのでしょうか?

答えの1つは、”その子の健康な時の状態を知っていること”です。

つみれちゃん

私たちは健康な普段の様子を日ごろの健康診断やトリミング等を通じて観察、記録し、その子の健康状態を把握します。体重や体温など

細かな変化を記録し、時には詳細な検査をして、普段とのわずかな違いを見つけていきます。
飼い主様が感じる、”いつもと比べて様子がおかしいな”という情報もまた、同じ理由で診断、治療をしていく上でとても重要なファクターとなります。
当院では日々の健康を管理し、わずかな変化を見逃さないようにするため、一般的な健康診断に加えオーダーメイド検査を取り入れて

います。これは動物たち一頭一頭に合わせた健康診断を実施することで、その子にとって本当に必要な情報を集めることができるからです。そして病気とわかった際もすぐに精密検査が実施でき、迅速に治療に入れる体制を整えています。

何を望むか、

相談して決めていく

治療について

エコー中

病気と分かった時、次に考えなければならないのは治療についてです。
治療は一般的にいくつかの治療法から選べることがあります。それぞれの治療法のメリットとデメリットを理解し、飼い主様が何を重視しているのかを聞き治療にあたります。
私たちは獣医師と飼い主様は対等な立場にあると考えています。治療に関して疑問があればいつでも質問できる関係であり、そして一緒に

協力して治療に当たっていくスタンスをとっています。

エコー中

連携

専門医、専門病院との連携

連携

当院でできないことがあります。極めて専門性の高い疾患や特殊な検査機器が必要な疾患がそれに該当します。
これまで、まれな疾患に関しては、専門病院や2次病院へのご紹介を通じて治療を行ってきました。
この度、脳神経科、眼科、整形外科、画像診断科、腫瘍科に関し、各分野のエキスパートと連携することで、遠方に赴くことなく、オンラインで

診療アドバイスや治療法の最適化を実現できるようにしました。
また、これまで通り、直接的な検査や治療が必要な場合は、各種専門病院や大学病院へのご紹介を通じ、よりよい治療を実施していけるようになって

います。

わんちゃんネコちゃん

”頑張らせない治療”も

ひとつの選択

わんちゃんネコちゃん

専門的な検査や診断、希少な治療薬だけが治療ではありません。時には完治が望めない疾患もあり、頑張らせて治療することにどこまで意味があるか

悩ましいことも多々あります。
当院では飼い主様の希望を踏まえ、”頑張らせない治療”として、緩和ケアやペインケア(痛みのコントロールを中心とした治療)にも力を入れて

います。
飼い主様が何を望まれているか。例えば、長生きしてもらうことを一番に

考えているのか、あるいは痛みや苦しみを取り除き、動物たちの尊厳を大切に過ごさせたいのかなど、人それぞれ考え方は異なります。どのような

考え方であったとしても、わが子のことを思い、決めた方針であればどれも間違った道ではなく正しい道です。
私たちはひとつひとつ話し合い、困難な疾患や状況に目を背けず、

してあげられることを模索し、最後まで動物たちとその飼い主様に

寄り添って治療をしていくことを誓います。


最良のかかりつけ医に

なるために

最後に

上記のように、動物たち一頭一頭、治療方針は異なります。
私たちは普段の診療から、些細な心配事に対し親身に相談できる相手と

なり、病気の早期発見・早期治療に努め、最適な治療法を提案したいと

思っています。
また当院の約半世紀近くにわたるカルテをはじめとした治療データの蓄積と、さまざまな検査や治療にも対応できるよう、常に設備や知識の更新を

行っています。
皆様の家族を生涯にわたって委ねていただける、最良のかかりつけ医となる

べくスタッフ一同日々研鑽を積んでいきたいと思います。

入院する動物の飼い主様へ

ここが安心

当院は入院せずに治療が可能な場合は、なるべく通院や在宅での治療をおすすめしています。
一方、入院でしか治療が難しい疾患や入院治療の方が治療効果が高い場合、必要に応じて入院をおすすめいたします。体調が悪い中、

入院自体が初めての子や普段と違う環境で生活することに大きな不安を感じる飼い主様も多いと思います。
当院は24時間病院ではありませんので夜間早朝にスタッフは常駐しておりませんが、以下の点で飼い主様に少しでも安心いただけるよう

取り組んでいます。(24時間看護をご希望される方は夜間救急の提携病院をご紹介しています)

入院室
入院室
  • 各部屋の音やにおいが漏れないよう専用入院室を用意しています。
  • 大型犬は窮屈にならないよう専用の大型犬専用犬舎を用意して

    います。
  • 各部屋それぞれにエアコンを設置し、温度湿度を最適に設定して

    います。
  • 温度管理が特に難しいチンチラなどエキゾチックアニマルにも対応しています。

隔離入院室
隔離入院室
  • 感染症による入院は他の動物への感染を防止するため隔離室での

    入院としています。
  • 隔離室では、限られたスタッフのみの入室と感染防止のための消毒を徹底しています。
  • その他の入院室においても、感染予防のため予防薬の投与を行った動物のみ入室できます。

集中治療室
集中治療室
  • より重篤な疾患の治療には集中治療室(ICU)での入院を

    行います。
  • ICUは酸素室としての機能も持ち、呼吸器疾患等にも

    利用できます。
  • ICUは温度、湿度、酸素濃度など詳細に設定し、常に最適な

    入院環境を作ることができます。
  • 最新型ICU 3部屋の他、猫専用ICU 2部屋、エキゾチックアニマル専用ICU 2部屋があります。

  • 入院中は担当獣医師と動物看護師がチームを組み治療に

    当たります。
  • 当院は年中無休のため、一貫した継続治療が可能です。
  • 入院中の面会は基本的に診療時間内でしたらいつでも可能です。(診療時間外は対応できません)
  • 入院中に追加で検査や治療が必要な場合は、飼い主様への説明を

    行い、同意いただいた後に行います。(緊急時を除く)

  • ICU内の様子を遠隔からも観察するため見守りカメラを導入

    しました。
  • スタッフのスマホ等からICU内の様子を観察することが可能です(ネットワーク防犯上、飼い主様の利用はできません)。
  • 万が一、体動の異常やけいれんなどが発生した場合、

    アラームとして知らせてくれます。

  • 院内は施錠後、入院室を含むすべての場所でSECOMによる防犯

    対策が取られています。
  • 侵入や火災などの異常を検知するとすぐ駆けつけ、院内すべての

    確認をしてくれます。
  • また日中においても緊急時にすぐ駆けつける取り決めを

    しています。
  • 24時間365日、安全のために院内外に防犯カメラを設置し

    記録しています。